ガス会社の切替で工事費は本当にゼロ?かかるケースとかからないケースを徹底比較

ガス会社の切替えを検討している方の多くが、「工事費はどれくらいかかるのか」「解約金や違約金は発生しないか」と気になっているはずです。

結論からお伝えすると、プロパンガスからプロパンガス、都市ガスから都市ガスへの同種切替えであれば、工事費は基本的に無料です。ボンベやメーターの交換は保安業務の一環であり、新しいガス会社が費用を負担します。

ただし、無償貸与契約の違約金ガスの種類を変える切替え(プロパンガス→都市ガス、プロパンガス→オール電化)では多額の費用が発生することがあるため注意が必要です。

この記事では、切替パターン別の工事費・立ち会いの有無を比較早見表で整理し、かかるケースとかからないケースをわかりやすく解説します。


ガス会社の切替えに工事費はかかる?結論から言えば「基本的に無料」

ガス会社を乗り換える際、最も気になるのが「工事費」です。しかし、同じ種類のガス会社への切替えであれば、工事費は原則として発生しません。

切替え工事の内容はボンベ・メーター交換のみ(10〜30分)

プロパンガスの切替え工事とは、具体的には以下の作業を指します。

  • 古いボンベ(容器)の撤去・新しいボンベの設置
  • ガスメーターの交換
  • 配管の接続確認と保安点検

これらの作業は所要時間10〜30分程度で完了します。大規模な改修工事をイメージする方もいますが、実際にはボンベとメーターの交換が中心です。

「工事」というより保安点検業務のためユーザー負担はない

ボンベやメーターの交換は、ガス事業法に基づく保安点検業務として位置づけられています。新しいガス会社が自社の設備を設置するための業務であり、ユーザーに工事費を請求する理由はありません

したがって、プロパンガス同士の切替えであれば、切替えに伴う費用は実質ゼロです。

参考:切替えでどれくらい安くなるか気になる方は、[ガス会社を切替えるとどれくらい安くなる?月額・年間の削減実績を地域・世帯別に紹介]をご覧ください。


【比較早見表】切替パターン別の工事費・立ち会いの有無

切替えのパターンによって、工事費や立ち会いの要不要が異なります。まずは早見表で全体像を確認しましょう。

切替パターン 工事費 立ち会い 所要時間 備考
プロパンガス→プロパンガス 無料 必須 10〜30分 ボンベ・メーター交換のみ
都市ガス→都市ガス(スマートメーター設置済) 無料 不要 なし Web完結
都市ガス→都市ガス(スマートメーター未設置) 無料 必須 約30分 メーター交換あり
プロパンガス→都市ガス 有料(10〜15万円+) 必須 数日〜数週間 配管工事+機器交換が必要
プロパンガス→オール電化 有料(60〜100万円) 必須 数日〜数週間 大規模な設備投資が必要

この表からわかるように、「同じ種類のガス会社への切替え」であれば工事費は無料です。費用が発生するのは、ガスの種類自体を変更するケースに限られます。

以下、各パターンの詳細を解説します。

プロパンガス→プロパンガス(同種切替)

プロパンガスから別のプロパンガス会社への切替えは、最も一般的なパターンです。

  • 工事費:無料(新会社が負担)
  • 立ち会い:必須(法律上、保安確認のため立会いが必要)
  • 所要時間:10〜30分

交換するのはボンベとメーターのみで、配管の付け替えは基本的に発生しません。

都市ガス→都市ガス(同種切替)

都市ガスから別の都市ガス供給会社への切替えは、さらにシンプルです。

  • 工事費:無料
  • 立ち会い:スマートメーター設置済なら不要(未設置の場合は必要)
  • 所要時間:メーター設置済なら工事自体なし

すでにスマートメーターが設置されている場合、切替えはWeb上で完結します。

プロパンガス→都市ガス(ガスの種類変更)

プロパンガスから都市ガスへの変更は、通常の「会社切替え」とは性質が異なります。

  • 工事費有料(配管工事で約10〜15万円、さらにガス機器の交換費が別途発生)
  • 立ち会い:必須
  • 所要時間:数日〜数週間

ガスの供給方式そのものが変わるため、屋外の配管引き込み工事や屋内のガス機器(コンロ、給湯器など)の交換が必要です。これは会社の切替えではなく、エネルギーインフラの変更にあたります。

プロパンガス→オール電化(エネルギー変更)

プロパンガスからオール電化への移行も、高額な初期投資を伴います。

  • 工事費有料(60〜100万円程度の初期投資)
  • 立ち会い:必須
  • 所要時間:数日〜数週間

ガス配管の撤去に加え、電気給湯器やIHクッキングヒーターの購入・設置、電気容量の増強などが必要になるため、費用が大きくなります。


プロパンガスの切替え|工事費ゼロの理由と立ち会いの流れ

プロパンガスの同種切替えについて、より詳しく解説します。

新ガス会社が負担するボンベ・メーター交換とは

プロパンガスの切替えでは、新しいガス会社が以下の費用を負担します。

  • ボンベ(プロパンガス容器)の設置費用
  • ガスメーターの取り付け費用
  • 保安点検にかかる人件費

これらはすべて新会社の営業コストとして処理されるため、ユーザー側の負担は一切ありません。プロパンガス業界では、新規顧客獲得のための初期費用をガス会社が負担するのが一般的です。

立ち会いは法律上必須(所要時間10〜30分)

プロパンガスの切替えでは、ガス事業法に基づく保安確認のため、ユーザーの立ち会いが法律上必須です。

具体的な流れは以下のとおりです。

  1. 切替え当日:作業員が訪問し、古いボンベ・メーターを撤去
  2. 新しい設備の設置:新会社のボンベ・メーターを取り付け
  3. 保安点検:ガス漏れの確認、圧力調整、接続部の点検
  4. 完了:10〜30分で作業終了

立ち会いが必要とはいえ、作業時間は短く、特別な準備も不要です。

解約金・契約解除料も基本的にかからない

プロパンガスの切替えでは、工事費だけでなく解約金や契約解除料も基本的に発生しません

ただし、例外として無償貸与契約を結んでいる場合は、残債に相当する金額が違約金として請求される可能性があります。これについては後述の「無償貸与契約とは?」で詳しく解説します。

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参考:切替えに最適なタイミングを知りたい方は、[ガス会社の切替はいつがお得?5つのベストタイミングを比較|季節・ライフイベント・キャンペーン別]をご覧ください。


都市ガスの切替え|スマートメーター設置済なら工事も立ち会いも不要

都市ガスの切替えは、プロパンガス以上にシンプルです。

Web完結で切り替え完了、解約連絡も新会社が代行

2024年4月のガス小売全面自由化以降、都市ガスの切替えはWebで完結するケースが増えています。スマートメーターがすでに設置されている場合は以下の流れで完了します。

  1. 新しいガス会社のWebサイトから申し込み
  2. 新会社が旧会社への解約連絡を代行
  3. メーター番号の切り替えのみで供給開始

この場合、工事も立ち会いも不要です。申し込みから切替え完了までは通常1〜2週間程度で、その間ガスが止まることもありません。

スマートメーター未設置の場合のみメーター交換の立ち会いが発生

スマートメーターがまだ設置されていない場合は、メーターの交換作業が必要です。

  • 工事費:無料
  • 立ち会い:必須
  • 所要時間:約30分

この場合のみ立ち会いが発生しますが、工事費自体はかかりません。なお、電力・ガス会社のスマートメーター設置は全国的に進められているため、すでに設置済みの世帯が大半です。


注意!工事費が実質的に発生する3つのケース

これまで解説したとおり、同種のガス会社切替えでは工事費は無料です。しかし、以下の3つのケースでは実質的に費用が発生します。

無償貸与契約の残債(10〜15年の縛りに要注意)

プロパンガス契約において、給湯器や配管の設置費用をガス会社が負担した場合、その代わりに10〜15年の最低契約期間が設けられていることがあります。

この期間中にガス会社を切替えると、設備費用の未償却分が違約金として請求される可能性があります。金額は契約内容により異なりますが、数万円〜十数万円に上るケースもあります。

プロパンガスから都市ガスへの変更(配管工事で10〜15万円+機器交換費)

プロパンガスから都市ガスへの変更は、通常の「会社切替え」ではなくエネルギーインフラの変更です。

  • 屋外の配管引き込み工事:約10〜15万円
  • ガス機器の交換(コンロ・給湯器など):別途費用
  • 合計で数十万円かかる場合も

これは単なる会社乗り換えとは別物であり、慎重に検討が必要です。

プロパンガスからオール電化への変更(60〜100万円の初期投資)

オール電化への移行は、さらに高額です。

  • 電気給湯器(エコキュート等)の購入・設置:30〜50万円
  • IHクッキングヒーターの購入・設置:10〜20万円
  • 電気容量増強・分電盤交換:10〜20万円
  • ガス配管撤去費用:数万円
  • 合計:約60〜100万円

長期的な光熱費削減効果は大きいものの、初期投資としてまとまった費用が必要です。費用面でのリスクを理解したうえで検討しましょう。


無償貸与契約とは?「タダ」の裏側にある違約金リスク

プロパンガスの切替えにおいて、最も注意すべきポイントが無償貸与契約です。

給湯器や配管の初期費用をガス会社が負担する仕組み

無償貸与契約とは、ガス機器(給湯器・ガスコンロ・配管など)の設置費用をガス会社が負担する代わりに、長期間のガス契約を条件とする契約方式です。

一見すると「初期費用がタダ」でメリットがあるように見えますが、実態は設備費用をガス料金に上乗せして分割払いしている状態です。

期間内の解約で工事費用の残金が違約金として請求される

無償貸与契約には通常、10〜15年の最低契約期間(拘束期間)が設定されています。

この期間中にガス会社を切替える(解約する)と、以下のような事態が起こり得ます。

  • 設備費用の未償却残高が違約金として請求される
  • 金額は残存年数に応じて数万円〜十数万円
  • 契約書に「解約金」または「精算金」という名目で記載されている

つまり、「工事費無料」で設置した設備の代金が、解約時に請求される仕組みです。

自分が無償貸与契約かどうかの確認方法

自分が無償貸与契約を結んでいるかどうかは、以下の方法で確認できます。

  1. ガスの契約書・見積書を確認:「無償貸与」「貸与契約」という記載があるか
  2. ガス会社に直接問い合わせ:「現在の契約に解約金や違約金は発生しますか」と確認
  3. 領収書・明細を確認:設備関連の費用が記載されているか

少しでも不安がある場合は、切替え前に必ず確認しましょう。

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住居タイプ別|切替可否と工事費の関係

ガス会社の切替え可否は、住居タイプによって大きく異なります。

戸建て:自由に切替可能、工事費も負担なし

戸建て住宅の場合、ガス契約の主体は居住者自身です。そのため、自由にガス会社を切替えることができます

  • 工事費:無料(プロパンガス同士の切替え)
  • 立ち会い:10〜30分
  • オーナーや管理会社の許可:不要

戸建ては切替えのハードルが最も低く、工事費の負担もありません。

参考:戸建てならではの切替えメリットについて、[戸建てのガス会社切替で節約|集合住宅にはない5つのメリットと世帯別の削減実績を比較]で詳しく解説しています。

賃貸マンション・アパート(プロパンガス):契約主体がオーナーのため切替不可

賃貸物件でプロパンガスを利用している場合、ガス契約の主体は建物オーナーまたは管理会社です。入居者はオーナーが契約したガス会社のガスを使用しているに過ぎません。

そのため、入居者単独でのガス会社切替えは基本的に不可能です。

ただし、2025年の法改正により、賃貸物件における入居者の保護が強化されており、オーナーに対して適正なガス料金の設定が求められる動きが進んでいます。入居者からオーナーへ適正価格への変更を求める権利も拡充される方向です。

参考:集合住宅での切替え可否について、詳しくは[集合住宅のガス会社切替はお得?住居タイプ別に切替可否とメリットを徹底比較]をご覧ください。

賃貸(都市ガス):入居者直接契約なら切替可能・工事費無料

賃貸物件であっても、都市ガスを入居者自身の名義で契約している場合は、ガス会社の切替えが可能です。

  • 工事費:無料(スマートメーター設置済なら工事不要)
  • 立ち会い:不要(Web完結)
  • 管理会社の許可:不要

都市ガスはメーターごとに個別契約ができるため、入居者自身が供給会社を選べます。

住居タイプ ガス種 切替可否 工事費 備考
戸建て プロパンガス 可能 無料 自由に切替可
戸建て 都市ガス 可能 無料 Web完結可
賃貸 プロパンガス 不可 契約主体はオーナー
賃貸 都市ガス 可能 無料 入居者直接契約の場合

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まとめ:ガス会社の切替えは基本的に無料。ただし「無償貸与契約」だけは要確認

この記事のポイントをおさらいします。

  • プロパンガス→プロパンガスの切替え:工事費ゼロ、立ち会い10〜30分
  • 都市ガス→都市ガスの切替え:スマートメーター設置済なら工事も立ち会いも不要(Web完結)
  • プロパンガス→都市ガス・オール電化への変更:10〜100万円の費用が発生(通常の会社切替えとは別物)
  • 無償貸与契約に注意:10〜15年の縛りがあり、期間内の解約で違約金が発生する可能性
  • 戸建ては自由に切替可能、賃貸のプロパンガスは切替不可

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参考: - [LPガスの乗り換えを考える5つのきっかけ|あなたに当てはまる?今すぐ確認すべきサイン] - [LPガスの乗り換えはいつするべき?損しない最適なタイミングを5つの視点から解説] - [ガス会社切替の節約実績と体験談|世帯別のリアルな削減額を公開] - [LPガスの乗り換えはネット申し込みで完結!必要なもの・手順を画面付きで解説]