ガス料金が高いと感じたらすぐやるべきこと|適正価格の判定から見直し手順までを5ステップで解説¶
ガス代の請求書を開いて「なんだか高い……」と感じた経験はありませんか?季節のせいかもしれない、でも本当は不当に高い料金を払わされているのかも——そう不安になる方のために、この記事ではガス代が本当に高いのかを判定する方法と今すぐできる見直し手順をまとめました。
本記事を読めば、検針票の見方から適正価格の判定、ガス会社の切り替えまで、一連の流れを5つのステップで把握できます。
ガス料金が「高い」と感じたらまず確認すべき3つのこと¶
ガス代が高いと感じたら、すぐに請求書や検針票を手元に用意しましょう。以下の3点を確認すれば、季節要因なのか不当請求なのかの見当がつきます。
検針票の「基本料金」と「従量単価」をチェック¶
検針票(または利用明細)には、ガス料金の内訳が記載されています。注目すべきは次の2つの数値です。
- 基本料金:使用量に関係なく毎月かかる固定料金
- 従量単価:使用量1㎥あたりの単価
このうち特に重要なのが従量単価です。プロパンガス(LPガス)の場合、全国平均は約630円/㎥に対し、適正価格の目安は270〜320円/㎥とされています。適正価格の約2倍近い単価を払っている世帯も珍しくありません。
使用量が前年同月と比べて増えていないか確認¶
請求金額が高い原因が「単価」なのか「使用量」なのかを見極めるため、前年同月の使用量と比較します。検針票には前年使用量が併記されていることが多いので、並べてチェックしましょう。
- 使用量が増えている → 生活習慣の変化や設備の不具合が原因の可能性
- 使用量が変わらないのに請求額が増えている → 単価の引き上げが原因の可能性
総務省の家計調査(2023年)によると、世帯人数別の月平均ガス代は以下の通りです。
| 世帯人数 | 月平均ガス代 |
|---|---|
| 1人世帯 | 約3,056円 |
| 2人世帯 | 約4,497円 |
| 3人世帯 | 約5,121円 |
| 4人世帯 | 約5,015円 |
自分の世帯の請求額と照らし合わせて、大幅に上回っていないか確認しましょう。
季節要因か値上げかを見極める¶
ガス代は季節によって大きく変動します。総務省の家計調査による二人以上世帯の月平均ガス代は以下の通りです。
| 季節 | 月平均ガス代(二人以上世帯) |
|---|---|
| 冬(1月〜3月) | 約5,981円 |
| 夏(7月〜9月) | 約4,048円 |
| 秋(10月〜12月) | 約3,218円 |
冬は夏の約1.5倍、秋の約1.9倍のガス代がかかります。もし冬場に請求額が跳ね上がったとしても、それが季節変動の範囲内かどうかを確認することが大切です。しかし、季節要因を差し引いても明らかに高い場合は、従量単価そのものが適正でない可能性が高いと言えます。
自分のガス料金が適正かどうかを判定する方法¶
「高い」と感じる原因が季節ではなく単価にあると分かったら、次は自分のガス料金が適正かどうかを客観的に判定します。
従量単価を自分で計算する数式¶
従量単価は、検針票の情報から自分で計算できます。以下の数式を使いましょう。
従量単価の計算式 {(請求金額 ÷ 消費税率)- 基本料金} ÷ 使用量
例えば、請求金額が8,800円(税込)、基本料金が1,500円、使用量が10㎥の場合:
- 税抜請求額:8,800 ÷ 1.10 = 8,000円
- 従量料金:8,000 - 1,500 = 6,500円
- 従量単価:6,500 ÷ 10 = 650円/㎥
計算結果が270〜320円/㎥を大きく上回っている場合、現在の従量単価は適正価格より高いと判定できます。
都道府県別の平均料金・適正価格と比較¶
プロパンガスの従量単価は地域によって差があります。自分の計算結果を都道府県別の平均料金と比較することで、より正確な判定が可能です。
エネピでは都道府県別のプロパンガス料金一覧を公開しています。自分の居住地の平均・適正価格を確認し、今の単価と照らし合わせてみましょう。
都市ガスとプロパンガスの料金差を知る¶
日本のガス供給には「都市ガス」と「プロパンガス(LPガス)」の2種類があります。同じ使用量でも、プロパンガスの方が高額になりやすい傾向があります。
実は、プロパンガスのガス代は都市ガスの約1.94倍と言われています。年間に換算すると、約65,580円もの差が生じるケースもあります。この違いを理解した上で、プロパンガスの従量単価が適正かどうかを判定する必要があります。
なお、プロパンガスと都市ガスの違いについて詳しくはプロパンガスと都市ガスの比較記事で解説しています。
ガス代が高い5つの主な原因¶
ガス料金が適正でないと判定された場合、その原因を知ることで適切に対処できます。主な原因は以下の5つです。
原因1:プロパンガスの従量単価が適正価格より高い¶
最も多い原因がこれです。先述の通り、プロパンガスの従量単価は適正価格が270〜320円/㎥であるのに対し、全国平均は約630円/㎥と、適正価格の約2倍に達しています。これは、プロパンガスの料金が自由設定であることが大きな理由です。
プロパンガス供給は地域ごとに独占的な供給体制になりやすく、競争が働きにいため、適正価格より高く設定されているケースが多く見られます。
原因2:無償貸与契約で設備費用が上乗せされている¶
「ガスメーターや給湯器を無償で貸与する代わりに、ガス料金に設備費用を上乗せする」という契約を結んでいる場合、見かけの従量単価が高くなります。このような契約を無償貸与契約と呼びます。
重要な法改正として、2024年7月から賃貸住宅において無償貸与契約が禁止されました。さらに、2025年4月からは戸建住宅でも無償貸与契約が禁止されます。これにより、将来的には設備費用がガス料金に上乗せされるケースが減少していく見込みです。
原因3:料金改定による値上げを見逃している¶
プロパンガス会社は、原料費や諸経費の変動を理由に料金改定を行うことがあります。改定の通知が届いていても、見落としているケースは少なくありません。
ガス料金の改定について詳しくはガス料金改定の仕組みと影響を解説した記事で網羅しています。
原因4:使用量が世帯平均より多い¶
従量単価が適正であっても、使用量そのものが多ければ請求額は高くなります。以下のようなケースが考えられます。
- 入浴の頻度が多い、または長風呂の傾向がある
- 冬場の暖房にガスファンヒーターを使っている
- 食器洗いにお湯を大量に使っている
使用量を抑える工夫も大切ですが、使用量が平均的であるにもかかわらず請求額が高い場合は、やはり単価の見直しが必要です。
原因5:給湯器の老朽化でガス効率が低下¶
給湯器の耐用年数は一般的に10年程度です。古い給湯器は熱効率が低下し、同じお湯を沸かすのにより多くのガスを消費します。結果として使用量が増え、請求額が高くなります。
給湯器の交換タイミングや選び方については給湯器交換のタイミングを解説した記事で詳しく紹介しています。
ガス料金が高いと分かった場合の見直し3ステップ¶
ガス代が高い原因が分かったら、以下の3ステップで見直しを進めましょう。
ステップ1:今の契約内容を把握する¶
まずは現在のガス会社との契約内容を確認します。確認すべきポイントは以下の通りです。
- 契約の種類:無償貸与契約か、それ以外か
- 基本料金・従量単価:検針票から数値を確認
- 契約期間と解約条件:解約金・違約金の有無
これらはガス会社に問い合わせることで確認できます。契約書の控えが手元にあれば、そちらも参照しましょう。
ステップ2:他社の料金と比較する¶
契約内容が把握できたら、他のガス会社の料金と比較します。ただし、プロパンガス会社は地域ごとに数が多く、個別に問い合わせるのは手間がかかります。
そこで便利なのがエネピの無料一括比較サービスです。郵便番号と現在のガス料金を入力するだけで、お住まいの地域で利用可能なガス会社の料金を一度に比較できます。
エネピの無料一括比較でできること - お住まいの地域のガス会社の料金を一括比較 - 現在のガス代からどれくらい安くなるかをシミュレーション - 申し込みまでオンラインで完結
今すぐ自分のガス代が適正かどうかを知りたい方は、エネピの無料一括比較を活用してみてください。
ステップ3:ガス会社の切り替えを申し込む¶
比較した結果、より安いガス会社が見つかったら、切り替えを申し込みます。プロパンガス会社の切り替えは、新しく契約するガス会社が手続きを代行してくれるのが一般的です。
申し込みから切り替え完了までは通常1〜2週間程度。工事はガスメーターの交換のみで、多くの場合30分以内に終わります。部屋の壁を傷つけるような大規模な工事は必要ありません。
切り替えにかかる期間と手続きの流れについて詳しくはガス会社乗り換えの流れを解説した記事を参照してください。
ガス会社切り替えでどれくらい安くなる?削減実績の目安¶
「切り替えて本当に安くなるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。エネピの実際の削減実績を見ると、その効果は明確です。
地域別の平均削減額(年間3万〜10万円の差)¶
エネピの全国平均削減実績は以下の通りです。
| 地域 | 年間平均削減額 |
|---|---|
| 関東 | 約41,211円/年 |
| 中部 | 約43,666円/年 |
| 関西 | 約38,844円/年 |
| 中国・四国 | 約35,277円/年 |
| 九州・沖縄 | 約32,750円/年 |
地域によって差はありますが、年間3万〜10万円の削減につながるケースが珍しくありません。月に換算すると2,500〜8,300円ほどの節約になります。
切り替えにかかる期間と手間¶
プロパンガス会社の切り替えにかかる期間は、申し込みから完了まで1〜2週間が目安です。必要な手続きは以下の通りです。
- 新しいガス会社に申し込み
- 新しいガス会社が旧会社との解約手続きを代行
- 切り替え日にメーター交換(約30分)
- 切り替え完了
来訪はメーター交換時の1回のみで、立ち合いも短時間で済みます。
解約金・違約金がかかるケースとかからないケース¶
切り替えをためらう理由として「解約金がかかるのでは」という不安があるかもしれません。結論から言うと、多くのケースで解約金はかかりません。
- かからないケース:契約期間の縛りがない、または契約期間を過ぎている場合。無償貸与契約で設備を返却すれば解約金なしで切り替え可能な場合も多いです。
- かかるケース:契約期間内の解約に違約金が設定されている場合。ただし、金額は数万円程度であることが多く、切り替えによる削減効果で相殺できるケースがほとんどです。
ガス会社の切り替えで安くなる仕組みについて詳しくはプロパンガス料金の仕組みを解説した記事も参照してください。
今のガス代が適正かどうか、まずは無料でチェックしてみませんか? エネピの無料シミュレーションなら、現在のガス代を入力するだけで年間どれくらい安くなるかが分かります。
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よくある質問¶
季節でガス代はどれくらい変動する?¶
総務省の家計調査に基づくと、二人以上世帯の月平均ガス代は冬で約5,981円、夏で約4,048円、秋で約3,218円です。冬は秋の約1.9倍と、季節による変動幅が大きいことが分かります。暖房や給湯の使用量増加が主な要因です。季節変動を差し引いても年間を通して高い場合は、従量単価の見直しをおすすめします。
大家さんに相談しなくてもプロパンガス会社を変えられる?¶
はい、賃貸物件でも大家さんの許可なしにプロパンガス会社を変更できます。 2018年のガス事業法改正により、賃貸の入居者(消費者)にガス会社を選ぶ権利があることが明確化されました。大家さんが特定のガス会社を指定している場合でも、入居者から切り替えの申し出があった場合、大家さんは正当な理由がない限り拒否できません。
賃貸でのガス会社選びについて詳しくは賃貸のガス会社選びを解説した記事を参照してください。
クーリングオフは使える?¶
プロパンガス会社の切り替え契約にはクーリングオフが適用されます。契約書を受け取ってから8日以内であれば、書面による通知で無条件に契約を解除できます。ただし、すでに切り替えが完了している場合は適用外です。切り替えに不安がある場合は、クーリングオフ期間中に新旧の料金を再確認すると良いでしょう。