引っ越しの前後にガス料金を見直す完全手順|賃貸・持ち家別の具体策で年間数万円を節約

引っ越しは、ガス料金を見直す絶好のタイミングです。新居のガス種が都市ガスからプロパンガスに変わるだけで、年間約65,000円のコスト差が生まることもあります。本記事では、引っ越しの前後でガス料金を見直す具体的な手順を、賃貸・持ち家別に解説します。

ガス料金を見直すタイミング全般については「[ガス料金を見直すベストタイミングはいつ?7つの機会を徹底解説|年間数万円の差を防ぐ]」もご覧ください。

なぜ引っ越しはガス料金見直しの最大のチャンスなのか

引っ越し先のガス種(都市ガス/プロパンガス)が変わる可能性がある

日本の世帯は約55%が都市ガス、約45%がプロパンガス(LPガス)を利用しています。引っ越し先が都市ガスエリアかプロパンガスエリアかによって、ガス代の相場が大きく異なります。総務省の家計調査(2024年)によると、月額ガス代の世帯人数別平均は以下の通りです。

世帯人数 月額ガス代平均
1人世帯 3,056円
2人世帯 4,497円
3人世帯 5,121円
4人世帯 5,015円

これは都市ガスとプロパンガスを含めた平均値です。プロパンガスの場合、この平均を大きく上回る料金設定のケースが多く、引っ越し先がプロパンガスエリアであれば特に注意が必要です。

新居のガス会社を自由に選べるケースがある

持ち家に引っ越す場合、プロパンガスであればガス会社を自由に選ぶことができます。また、2017年のガス自由化により、都市ガスについても他社への切り替えが可能になりました。引っ越しを機に、より安いガス会社へ乗り換えることで、継続的にガス代を抑えられます。

LPガスの乗り換えのタイミングについては「[LPガスの乗り換えはいつするべき?損しない最適なタイミングを5つの視点から解説]」もご参考ください。

引っ越しを機に料金プランを見直すと年間数万円の差が生まれる

引っ越しでは必ずガス会社との新規契約または再契約が発生します。このタイミングで料金プランを比較・検討しなければ、気づかないうちに割高なプランを契約してしまうリスクがあります。逆に言えば、引っ越し時に適切な比較を行えば、年間数万円の節約につながります。

乗り換えを検討するきっかけについては「[LPガスの乗り換えを考える5つのきっかけ|あなたに当てはまる?今すぐ確認すべきサイン]」もご覧ください。

【引っ越し前】ガス料金を見直す4つの手順

現在のガス料金(基本料金・従量単価)を確認・記録する

引っ越し前にまずやるべきことは、現居のガス料金を正確に把握することです。検針票またはガス会社のマイページで以下の項目を確認し、記録しておきましょう。

  • 基本料金:月額固定でかかる料金
  • 従量単価:1立方メートル(m³)あたりの料金
  • 月額ガス代の直近6カ月分

これらの数値は、引っ越し後の新居のガス料金と比較する基準になります。特にプロパンガスの場合は従量単価の地域差が大きいため、現居の数値を把握しておくことが重要です。

現居のガス会社への閉栓連絡は退去1週間〜10日前までに

引っ越しに伴うガスの閉栓(使用停止)手続きは、退去日の1週間〜10日前までに現在のガス会社へ連絡します。

閉栓手続きの流れ: 1. ガス会社のカスタマーセンターに電話またはWebで連絡 2. 退去日・住所・氏名・電話番号を伝える 3. 閉栓希望日(退去日または前日)を指定 4. 当日のガスメーターの確認(立会い不要のケースが多い) 5. 最終請求書で精算

都市ガス・プロパンガスともに、基本的には電話一本で手続き可能です。ただし、プロパンガスで貸与機器(ガスメーターなど)がある場合は、返却の手続きも必要になることがあります。

引っ越し先のガス種(都市ガス/プロパン)を事前に確認する

引っ越し先が都市ガスかプロパンガスかは、物件のパンフレット、不動産仲介業者、または市区町村のガス導管マップで確認できます。

  • 物件情報:「都市ガス」または「プロパン(LP)ガス」の記載を確認
  • ガスメーター:屋外にボンベがあればプロパンガス、地面に埋まっているメーターがあれば都市ガス
  • 市区町村のWebサイト:ガス導管の整備状況を公開している自治体もある

プロパンガスエリアへの引っ越しの場合、ガス会社の選択肢が限られる賃貸物件では特に事前の確認が重要です。

賃貸なら重要事項説明書でガス会社名・設備料金を確認

賃貸物件を契約する際、重要事項説明書にガスに関する情報が記載されています。以下の項目を必ず確認しましょう。

  • ガスの種類(都市ガスまたはプロパンガス)
  • 指定ガス会社名
  • ガス設備に係る料金(ガスメーター貸与料など)
  • ガス会社との契約形態(入居者直接契約か、オーナー一括契約か)

特にプロパンガスの場合、指定ガス会社の料金設定が高いケースがあります。入居後にガス代が想定より高いと感じても、賃貸では変更が難しいケースが多いため、契約前の確認が不可欠です。

賃貸でのガス見直しについては「[ガス料金 見直し 賃貸 入居時 更新時 guide]」で詳しく解説しています。

【引っ越し後】ガス料金を見直す5つの手順

入居時のガス開栓立会いで契約内容をその場で確認する

新居でのガス使用開始(開栓)には、原則として立会いが必要です。開栓時にガス会社の作業員が来宅し、ガスの使用開始手続きを行います。

開栓手続きの流れ: 1. 入居1週間〜10日前に新居のガス会社へ開栓申込 2. 開栓希望日(入居日当日が一般的)を指定 3. 当日の立会い(必須) 4. 作業員によるガス漏れ検査・使用開始処理 5. 契約内容の確認・サイン

この際、基本料金・従量単価を必ず確認しましょう。特にプロパンガスの場合は、適正価格と比較して高すぎないかその場でチェックすることが重要です。

初回検針票で基本料金・従量単価をチェックする

入居後、最初の検針票が届いたら、以下の項目を確認します。

  • 基本料金
  • 従量単価
  • 消費税の扱い
  • その他の費用(ガスメーター貸与料など)

プロパンガスの適正価格の目安は以下の通りです。

項目 適正価格の目安 注意すべき水準
基本料金 1,300〜1,900円 2,000円以上はやや高い
従量単価 350〜450円/m³ 500円/m³以上は高い

基本料金が2,000円を超える場合、または従量単価が500円/m³を超える場合は、ガス会社の変更を検討する価値があります。

適正価格と比較して高すぎる場合は乗り換えを検討

初回検針票で確認した料金が適正価格を上回っている場合、速やかに乗り換えを検討しましょう。引っ越し直後はガス会社との関係が浅いうちに乗り換えることで、スムーズに手続きが進むケースが多いです。

乗り換えを検討する際のルートは以下の2つです。

  • 都市ガスの場合:ガス自由化を利用して他社へ切替
  • プロパンガスの場合:比較サイトを利用して地域最安値のガス会社を探す

都市ガスの場合はガス自由化で他社に切替可能(工事原則不要)

2017年4月のガス自由化により、都市ガスの小売市場が完全自由化されました。これにより、都市ガスを契約している世帯も、他のガス会社(新電力やガス小売業者)に切り替えることが可能です。

都市ガス切替の3ステップ: 1. 検針票を確認:供給地点特定番号(22桁)を確認 2. Webで申し込み:希望のガス小売業者のサイトから申込 3. 自動切替:工事は原則不要、最短で翌月から新プラン適用

ガス自由化を利用した切替は、賃貸・持ち家を問わず可能です。ただし、入居者本人がガス会社と直接契約していることが条件となります。

プロパンガスの場合は比較サイトで地域最安値を探す

プロパンガスの料金は、同じ地域でもガス会社によって大きく異なります。引っ越し先がプロパンガスの場合、地域の複数のガス会社を比較して最も安い業者を見つけることが重要です。

プロパンガスの料金比較は、エネピのような無料の比較サービスを利用するのが最も効率的です。エネピでは、対象地域のプロパンガス会社の料金を一括比較し、最安値のガス会社をご提案します。Webで簡単に申し込みができ、面倒な手続きもすべてエネピが代行します。

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賃貸と持ち家で変わるガス会社変更のルール

ガス会社の変更可否は、「賃貸か持ち家か」と「都市ガスかプロパンガスか」の組み合わせで異なります。以下の早見表で確認しましょう。

都市ガス プロパンガス
賃貸 入居者直接契約なら変更可能 原則不可(例外あり)
持ち家 自由に変更可能 自由に変更可能

都市ガス:賃貸でも入居者直接契約なら変更可能

賃貸物件で都市ガスを利用している場合、入居者本人がガス会社と直接契約していれば、ガス自由化を利用して他社に切り替えることができます。大家さんや管理会社の許可は不要です。

ただし、オーナー一括契約(ガス代が共益費に含まれる場合)は、入居者個人の判断で変更することはできません。

プロパンガス:賃貸は原則不可、持ち家は自由に変更可能

プロパンガスの場合、賃貸物件ではガス会社が物件のオーナーまたは管理会社と契約していることが多く、入居者個人の判断でガス会社を変更することは原則としてできません。これは、プロパンガスの供給設備(ボンベ置き場・配管など)が建物の一部として設置されているためです。

一方、持ち家であればプロパンガスのガス会社を自由に変更できます。引っ越し先が持ち家の場合は、積極的に料金比較を行い、安いガス会社への乗り換えを検討しましょう。

LPガス乗り換えの具体的な手順については「[LPガスの乗り換えをネット申し込みで完結!必要なもの・手順を画面付きで解説]」をご覧ください。

2025年法改正で入居者の権利が拡大(無償貸与契約の禁止)

2025年4月に施行された法改正により、プロパンガスの「無償貸与契約」が禁止されました。これにより、以下のような変化が起こっています。

  • ガスメーター・調整器などの貸与料が透明化:これまで基本料金に含まれていた設備費用が明確に分離される
  • 入居者のガス会社選択権が拡大:設備を開放することで、賃貸でもガス会社を変更しやすくなる方向に進んでいる
  • 不当な制約の禁止:オーナーや管理会社が特定のガス会社を強制する契約条項が見直されつつある

この法改正は段階的に適用されるため、賃貸物件でも将来的にはプロパンガス会社の変更がしやすくなることが期待されています。

割引やキャンペーンを活用した乗り換えについては「[LPガス乗り換えの割引・キャンペーン完全ガイド|2026年最新のお得な特典と受け取り手順]」もご参考ください。

引っ越し時のガス料金見直しで期待できる削減額

プロパンガスの適正化で月3,000円以上(年間約40,000円)の削減も

プロパンガスの料金はガス会社によって大きな差があり、高額設定のガス会社から適正価格のガス会社に乗り換えるだけで、月3,000円以上の削減が見込めるケースがあります。年間に換算すると約40,000円もの節約になります。

これは一時的な削減ではなく、毎月継続して効果が続くため、長期的な節約効果は非常に大きいです。

都市ガスとプロパンガスの年間コスト差は約65,000円

一般的な4人家族の場合、都市ガスとプロパンガスの年間ガス代には約65,000円の差が生まれるとされています。プロパンガスは都市ガスに比べて原料費が高く、また配管インフラが不要な分、個別のガス会社が料金を自由に設定できるため、高額になりやすい傾向があります。

引っ越し先がプロパンガスエリアの場合でも、ガス会社を選べばこの差を大幅に縮めることが可能です。

エネピの地域別削減実績(東北42,505円・関東41,211円など)

エネピを利用してプロパンガス会社を乗り換えたユーザーの、地域別の年間削減実績は以下の通りです。

地域 年間削減額(平均)
東北 42,505円
関東 41,211円

※実績はエネピ調べ。地域のガス会社の料金設定により削減額は異なります。

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まとめ:引っ越しのタイミングを逃さずガス料金を見直そう

引っ越しはガス料金を見直す最大のチャンスです。本記事の要点をまとめます。

引っ越し前にやること: - 現在のガス料金(基本料金・従量単価)を記録する - 退去1週間〜10日前までに閉栓連絡を行う - 引っ越し先のガス種を事前に確認する - 賃貸なら重要事項説明書でガス会社名を確認する

引っ越し後にやること: - 開栓立会いで契約内容をその場で確認する - 初回検針票で基本料金・従量単価をチェックする - 適正価格と比較し、高すぎる場合は乗り換えを検討する - 都市ガスならガス自由化で他社切替、プロパンガスなら比較サイトで最安値を探す

賃貸と持ち家で変わるポイント: - 都市ガスは賃貸でも入居者直接契約なら変更可能 - プロパンガスは賃貸で原則不可、持ち家なら自由に変更可能 - 2025年の法改正で入居者の権利が拡大しつつある

引っ越しの繁忙期は何かと慌ただしく、ガス料金の見直しは後回しになりがちです。しかし、引っ越し前後の数週間がガス代を大きく左右します。本記事の手順を参考に、引っ越しのタイミングで確実にガス料金を見直しましょう。

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