賃貸のガス代を安くするために今すぐできる11のこと|プロパンガス・都市ガス別に解説

賃貸アパートやマンションに住んでいて、「毎月のガス代が高い」と感じている方は少なくありません。実は、賃貸でも入居者が自分でできるガス代の対策は意外と多くあります。

この記事では、プロパンガスと都市ガスそれぞれで入居者ができる対策を、使用量の節約から契約面の見直しまで、具体的に11の方法を解説します。

  • あなたの部屋がプロパンガスか都市ガスかの確認方法
  • プロパンガスの賃貸で取れる3つのアプローチ
  • 都市ガスの賃貸で取れる2つのアプローチ
  • ガスの種類に関わらず今すぐできる5つの節約術
  • 切替ができないケースとその対策

賃貸のガス代が高い理由と、入居者が取れる対策の全体像

賃貸のガス代が家計を圧迫する2つの理由

賃貸のガス代が負担になりやすい理由は、主に次の2つです。

①プロパンガスの場合、料金が自由価格で高額になりやすい

プロパンガス(LPガス)は、電気や都市ガスと違い、料金の設定が各ガス会社に任されています。そのため、エリアや物件によっては基本料金が2,000円近く、従量単価が700〜800円/m³と、かなり高めに設定されているケースがあります。特に賃貸アパートでは、物件のオーナーと特定のガス会社が契約していることが多く、入居者が料金設定に直接関与できないことが多いのです。

②ガス代の大部分は給湯(お風呂・シャワー)が占めている

一般家庭のガス使用量のうち、約6〜7割は給湯、つまりお風呂やシャワーのお湯作りに使われています。季節による変動が大きく、冬場は特に使用量が跳ね上がるため、家計へのダメージが大きくなります。

「使用量を減らす」と「料金を下げる」の2軸で考える

ガス代を安くする対策は、大きく2つの方向に分けられます。

使用量を減らす 料金単価を下げる
できる人 全入居者共通 ガスの種類・契約形態による
具体例 お湯の温度設定、シャワーの工夫 ガス会社の切替、プラン変更
即効性 次の請求から反映 切替完了後の請求から反映

使用量を減らす節約術は、プロパンガス・都市ガスを問わず誰でも今すぐ始められます。一方で、料金単価を下げるにはガスの種類と賃貸の契約形態を確認する必要があります。

まず確認:あなたの部屋はプロパンガスか都市ガスか

プロパンガスと都市ガスの見分け方

自分の部屋がどちらのガスかは、次の方法で確認できます。

  • ガスメーターの確認:室外や共用部に設置されているガスメーターを見る。プロパンガスは「LPガス」や「液化石油ガス」の表記がある。都市ガスは「東京ガス」「大阪ガス」など都市名を冠した事業者名が書かれていることが多い
  • 検針票・請求書の確認:毎月または隔月で届くガスの請求書を見る。送付元がLPガス事業者か都市ガス事業者かで判別できる
  • ガスコンロのゴム管:プロパンガスはオレンジ色のゴム管、都市ガスは赤色のゴム管が使われていることが一般的

ガスの種類で入居者にできることが大きく変わる

この確認が重要な理由は、ガスの種類によって入居者自身ができる範囲が大きく異なるからです。

プロパンガス 都市ガス
入居者の切替 原則、オーナー・管理会社の同意が必要 入居者自身で自由に会社・プランを選択可能
料金設定 各事業者が自由に設定 自由化により競争価格
高額になりやすい理由 競争が働きにくい 比較的安定している

プロパンガスと都市ガスでは、入居者の対応可能範囲が根本的に異なります。自分の部屋がどちらかを確認した上で、次のセクションからそれぞれの対策を見ていきましょう。

【プロパンガス】賃貸で入居者ができる3つのアプローチ

プロパンガスの賃貸物件では、ガスの供給契約は建物のオーナーや管理会社と結ばれていることがほとんどです。そのため、入居者が単独でガス会社を切り替えることは困難ですが、決して何もできないわけではありません。

①管理会社・大家さんに安いガス会社への切替を提案する

まずできるのは、管理会社や大家さんに「ガス代が高くて困っていること」を伝え、より安いガス会社への切替を提案することです。

提案のポイント:

  • 現在のガス料金(基本料金・従量単価)を調べ、近隣相場と比較する
  • 「他のガス会社の方が安い」ことを具体的に伝える
  • 他の入居者も同様に困っている可能性があることを示す

管理会社にとって、入居者の滞在期間の長さは重要な関心事です。ガス代が理由で退去されるよりは、ガス会社を切り替えた方が建物の維持にもプラスになるという視点で提案すると、聞き入れてもらいやすくなります。

プロパンガスの切替における大家さんとの交渉について詳しくは、「LPガス乗り換えに大家の同意は必ず必要?賃貸で切り替えられない3つの理由と交渉のコツ」も参考にしてください。

②比較サイトを使って切替案を提示してもらう(エネピなら賃貸でも対応可能)

管理会社に提案する際、具体的な比較データがあると説得力が大きく変わります。エネピは賃貸物件でも比較・提案サービスを利用できるため、入居者自身がまずは料金の比較を進めることが可能です。

エネピを利用する流れ:

  1. 現在のガス料金を入力(検針票があればOK)
  2. エネピが複数のガス会社から見積もりを取得
  3. 比較結果を管理会社や大家さんに提案資料として提示

エネピのサービスは無料で利用でき、賃貸物件での切替実績も多数あります。具体的な金額の比較があれば、管理会社も検討しやすくなります。

エネピなら、賃貸物件でも無料でプロパンガスの料金比較ができます。まずは現在のガス料金を入力して、どれくらい安くなるか確認してみませんか?

③ガス会社に直接料金の見直しを相談する

管理会社への提案とは別に、現在契約しているガス会社に直接連絡して料金の見直しを相談する方法もあります。

相談時のポイント:

  • 他社の料金と比較して「高い」ということを伝える
  • 他社への切替を検討している旨を伝える
  • 基本料金の割引や、従量単価の引き下げを交渉する

ガス会社にとっても顧客を失うことは大きな損失になるため、交渉に応じるケースがあります。ただし、根本的な解決にはならないことも多く、安くなっても数パーセント程度に留まる場合があります。

【都市ガス】賃貸で入居者ができる2つのアプローチ

都市ガスの場合、2017年のガス小売自由化以降、入居者自身が自由にガス会社とプランを選択できるようになりました。これはプロパンガスとは大きく異なる点で、賃貸でも入居者の権限でガス会社の変更が可能です。

①ガス自由化を活用してプラン・会社を自由に変更する

ガス小売自由化により、都市ガスの供給エリア内であれば、入居者自身の判断でガス供給会社を変更できます。大家さんや管理会社の許可は不要です。

切替の手順:

  1. 現在のガス料金プランを確認する
  2. 複数のガス供給会社の料金を比較する
  3. 希望の会社・プランに申し込む
  4. 切替完了(工事は不要で、切り替えは約1〜2週間)

都市ガスの切替は工事が不要で、ガスメーターの設定変更のみで完了するため、手軽に乗り換えられます。

ガス代の基本料金を見直す方法について詳しくは、「ガス代 安くする 基本料金 見直す guide」も参考にしてください。

②電気とガスのセット割を検討する

ガス自由化に伴い、電気とガスを同じ事業者から契約することで割引が適用される「セット割」を提供する会社が増えています。

セット割のメリット:

  • ガス料金が割引になる(数百円〜数千円/月の節約)
  • 支払いが一本化されて管理しやすい
  • ポイント還元などの特典が付く場合もある

すでに契約している電力会社がガスも供給している場合、セット割の申し込みだけで完了する手軽さもあります。

ガスの種類に関わらず入居者が今すぐできる5つの節約術

ここからは、プロパンガス・都市ガスを問わず、すべての入居者が今日から始められる節約術を5つ紹介します。ガス代の大部分は給湯が占めているため、お湯の使い方を工夫するのが最も効果的です。

お湯の温度設定を1〜2℃下げる

給湯器のお湯の温度設定は、出荷時に42℃程度に設定されていることが多いですが、40〜41℃に下げるだけでも使用量を削減できます。

1〜2℃下げる効果:

  • ガス使用量を年間約3〜5%削減できるとされる
  • 快適さはほとんど変わらない
  • リモコン付きの給湯器なら今すぐ設定変更可能

賃貸物件でも給湯器のリモコン操作は入居者の自由ですので、すぐに実行できます。

シャワーの使い方を工夫する

シャワーは給湯の中でも特にガスを消費する使い方です。以下の工夫で使用量を大きく減らせます。

  • シャワーを流しっぱなしにしない:体を洗っている間は止める
  • シャワーヘッドを節水型に交換する:賃貸でも自分で付け替え可能で、数千円で購入できる
  • お湯の温度を上げすぎない:暑すぎるお湯は水で薄めることになり、余分なガスを使っている

シャワーの節約術についてさらに詳しく知りたい方は、「シャワーの使い方を変えるだけでガス代が安くなる!7つの節約術と月々の効果を試算」をご覧ください。

追い焚きの回数を減らす

お風呂の追い焚き機能は便利ですが、毎回ガスを消費します。以下の工夫で回数を減らせます。

  • お風呂に入る前に一度だけ追い焚きするに留める
  • 家族で続けて入ることで、お湯が冷める前に入り切る
  • 浴槽のフタをしっかり閉めることで保温効果を高める

給湯器の効率を活かした使い方をする

給湯器は一度に大量のお湯を作るよりも、こまめにお湯を使う方が効率的です。

  • お風呂のお湯はりは一気に行う:途中で止めると熱効率が落ちる
  • お湯を使う時間をまとめる:家族のお風呂や食事の準備を連続して行う
  • 給湯器の設定温度を季節に合わせて調整する:夏場は低めで十分

給湯器の効率についてさらに詳しくは、「給湯器の効率でガス代を安くする完全ガイド|種類別の削減効果と補助金を解説」をご覧ください。

こまめに消す習慣を身につける

ガスコンロを使う際、料理の手順ひとつでもガス使用量が変わります。

  • お湯を沸かす際は必要量だけを鍋に入れる
  • 強火は必要な場面だけにし、基本は中火で調理する
  • 調理の準備を済ませてから火をつける
  • 余熱を活用する:火を消すタイミングを少し早める

こまめに消す効果について詳しくは、「「こまめに消す」だけでガス代はどれくらい安くなる?機器別の年間節約額を資源エネルギー庁データで試算」で具体的な節約額を試算しています。

また、毎日の習慣としてガス代を意識する方法については、「ガス代 安くする 毎月 習慣 guide」も参考になります。

賃貸でガス会社の切替ができないケースと対策

建物全体で一括契約されている場合

賃貸アパートやマンションでは、建物全体でガス会社と一括契約されているケースがあります。この場合、入居者個人の判断でガス会社を切り替えることはできません。

一括契約されているかどうかは、以下の方法で確認できます。

  • 管理会社に「ガス会社は建物全体の契約か、個別契約か」を問い合わせる
  • ガスの請求書の宛名が「〇〇管理会社」や「〇〇オーナー」になっているか確認する
  • 他の入居者と同じガス会社かどうか確認する

管理会社が拒否した場合の次の手

管理会社に切替を提案したものの、拒否されてしまうケースもあります。その場合は次の手を検討しましょう。

①具体的な比較データを改めて提示する

エネピなどの比較サイトで取得した見積もりを提示することで、数値に基づいた説得ができます。感情的な訴えよりも、具体的な金額差があれば検討してもらいやすくなります。

②他の入居者と一緒に提案する

複数の入居者から同様の要望があれば、管理会社も無視しにくくなります。建物の掲示板や回覧板などで呼びかけるのも一つの方法です。

③最終手段として引越しを検討する

どうしてもガス代が高く、改善が見込めない場合は、次の引越し先の物件選びでガス代を意識することが最も現実的な対策になります。

プロパンガスの賃貸で切替が難しい理由について詳しくは、「LPガス乗り換えに大家の同意は必ず必要?賃貸で切り替えられない3つの理由と交渉のコツ」をご覧ください。

引越し時の物件選びでガス代を意識すべきポイント

次の物件を探す際は、以下の点をガス代の観点からチェックしましょう。

  • 都市ガス対応物件かプロパンガス専用か:都市ガスの方が料金が安定している傾向がある
  • プロパンガスの場合、ガス会社が選択可能か:一部の新築物件では入居者が選べる場合もある
  • 物件情報にガス料金の記載があるか:家賃だけでなく光熱費も含めて総額で比較する

ガス代の季節変動について知りたい方は、「ガス代を季節別に安くする対策まとめ|春夏秋冬それぞれの効果的な節約術」もご覧ください。

プロパンガスの賃貸でよくある料金相場と、切替時の節約シミュレーション

賃貸アパートのプロパンガス料金相場(基本料金・従量単価)

プロパンガスの賃貸アパートにおける一般的な料金相場は以下の通りです。

項目 一般的な相場 高めの設定
基本料金 1,500〜2,000円/月 2,000円超
従量単価 500〜800円/m³ 800円/m³超

参考までに、都市ガスの一般的な従量単価は150〜300円/m³程度です。プロパンガスは都市ガスの2〜3倍の従量単価が設定されていることも珍しくありません。

毎月のガス使用量が10m³の場合、従量単価700円/m³なら7,000円+基本料金1,800円=月額8,800円。これが400円/m³に下がれば4,000円+1,500円=月額5,500円となり、毎月3,300円の節約になります。

切替で年間どれくらい安くなるかの実例

エネピの実際の節約実績では、年間数万円の節約が可能なケースがあります。

シミュレーション例:

  • 切替前:基本料金1,800円+従量単価700円/m³ × 月間12m³ = 月額10,200円
  • 切替後:基本料金1,500円+従量単価450円/m³ × 月間12m³ = 月額6,900円
  • 月間節約額:3,300円
  • 年間節約額:39,600円

このように、プロパンガスの料金見直しは、毎月の節約術と組み合わせることで年間で大きな差になります。

まとめ:賃貸でも諦めずにガス代は安くできる

賃貸物件に住んでいるからといって、ガス代が高いのを諦める必要はありません。この記事で解説した11の対策を振り返ります。

【プロパンガスの賃貸でできる3つのこと】

  1. 管理会社・大家さんに安いガス会社への切替を提案する
  2. 比較サイト(エネピ)を使って切替案を提示してもらう
  3. ガス会社に直接料金の見直しを相談する

【都市ガスの賃貸でできる2つのこと】

  1. ガス自由化を活用してプラン・会社を自由に変更する
  2. 電気とガスのセット割を検討する

【ガスの種類に関わらず今すぐできる5つの節約術】

  1. お湯の温度設定を1〜2℃下げる
  2. シャワーの使い方を工夫する
  3. 追い焚きの回数を減らす
  4. 給湯器の効率を活かした使い方をする
  5. こまめに消す習慣を身につける

【切替ができない場合の対策】

  1. 引越し時の物件選びでガス代を意識する

まずは自分の部屋がプロパンガスか都市ガスかを確認し、それぞれのセクションで紹介した方法から取り組めるものから始めてみてください。

プロパンガスの賃貸にお住まいの方は、エネピの無料比較サービスで今のガス料金が適正かどうか確認できます。年間数万円の節約につながる可能性もあります。まずは一度、料金比較をしてみませんか?

一人暮らしのガス代について詳しく知りたい方は、「一人暮らしのガス代を安くする10のポイント|平均相場・節約術・乗り換え効果を完全解説」もご覧ください。